sketch 28
金木犀のいい匂いがしている
三連休、眠って、眠って、眠っていた。
あたまいたーい
気づいたら秋も深まっていので、
旅に出なきゃいけないんだけど、
sketch 27
あんま書くことないんですけど、今日から10月ですね。
私は仕事をやめようとぼんやりと考えています。ま、まだ入社して1年経ってないんですけど
そうなると私の父親はすげえなあ。。。とか、母親もすげえなあ。。。とか思ったりします。
みんな優しいし、理解あるし、とてもいい職場なのですが、業界的に合わないんだと気づいた…。
私が仕事辞める最大の理由がメンタル装備紙、というところにあるので、
こんどは紙でも耐えられる場所みつけないと。
そして、はやく決めないと。早く決めて動かないと。
お金がないと生きてけないわけで、
心もないと生きていけないわけで、
どっちのバランスもあんまりよくないわけで
生きていかれそうな世界に少しずつ、作り変えていくわけで
今年まだ金木犀を見ていない
のんびりぼんやりと過ごしたい
sketch 26
本当によく似ていて、でも違うんだよな。
よくよく見ればそれは全く別の人間なんだ。
あの人とあなたと私は、にているというだけの別種なのだ。
なにに悲しんでいるのかわからない。
私は
台風一過を挟んで
晴れたな。風が気持ちよくって
バカンスは終わることを前提としている
西が丘マンションの悪魔
西が丘マンションには悪魔が住むという。その悪魔は大昔、好きだった女の子に振られてそこで命を絶って以来、一人で暮らす女の子達を次々襲っては魂を奪っている。らしい。でも俺は男だからそんなことにはならない、と泰幸は言っていた。私は泰幸の部屋が好きだった。 だから彼の部屋にいる私は、悪魔に魂を奪われてしまうのかもしれない。
それはない、と泰幸は言った。
何かを奪いにくるのなんて、お前くらいだよ、と。
私はただ泰幸のことを一方的に好きで、好きで、好きで、好きで、でも彼は私のことを好きじゃない。
こうやって家にあげることも一緒の布団に入るのにも、そこにはちゃんと罪悪感があり、たまに断られる。
けどやはりこうして何かの拍子に入れてもらえることもある。ボーダーラインは難しい。
私は本当は泰幸の家の家具がなんかになりたい。生まれ変わりたい。人間であることをやめて、彼の心臓になれたらいいのに。そうしたら私こんな風に毎日死にたいなんて言わないで、彼を生かすためだけに、毎日頑張るのに。
でも神は、私と彼を別の人間に分けた。
多分、それには意味がある。
「私あんたの部屋が好きなの」
「それは、部屋が好きなの、俺が好きなの」
「あんたが好きだから、あんたの部屋も好きだし、読み終わったら雑誌の束ですら、洗ってないワイシャツですら好き」
「怖い」
そうかなあと思う。怖いのかな。こういう、のは、愛じゃなくて恋だとカナエさんはいう。2個上のお姉ちゃん。
「相手から何も見返りを求めることがない、それが愛だよ。お前のそれは、執着と呼ぶ」
聖母マリアのような顔で、そういうカナエさんは5歳と生後半年の2人の子供を育てていて、私はその子供達をみると愛がなんだかわかる。
この世に生まれてきたということだけですべてがゆるせる。
私はそうじゃない。泰幸が泰幸であること、それですべてを許せるような気持ちになることはあるが、私はそれだけじゃ許すことはできない。私は欲しい。洗ってないワイシャツも、私の場所として確保されたベット半分も、そのほかなにもかも。体も、心も、魂も、何もかもすべてが自分のものになればいい。
いや逆で、私がすべて何もかも泰幸のものになれたら幸せだろうなと思う。
ま、でもそんなことはむりだ。頭では十分わかっている。
何もかも受け入れたり、さらけ出したり、そういうのは無理だ。
もしかしたら、西が丘マンションには悪魔なんていなくて、この部屋に私という悪魔がいるのかもしれない。私が彼の魂を奪ってしまってしまおうとしているのかもしれない。
最近滅多に部屋に入れてくれなくなった。話しかけても電話しても拒否されることも多い。みんな、もうそんなことはやめたほうがいい、そういう。
私は小さい頃おもちゃを買ってもらったときの気持ちを思い出す。
私はあれがいい。あれ以外はいやだ。あれがいい、あれだけがほしい。あれじゃないなら、むしろいらないんだ。
あの人が、あの人が、あの人が欲しい。これを恋と呼ぶなら、傷ついた女の子なら誰でもいい西が丘マンションの悪魔とは仲良くなれなさそうだ。
嵐が丘のキャシーのように、魂をつかんでもっていきたいのだ。
それはいやだ、俺の魂は俺のものだ、と泰幸は言う。
私もそう思う。
なので私は最近、気持ちをコントロールする練習をする。なかなかうまくいかない。不安になると、薬をたくさん飲んでしまう。これも治そうとしているがなかなかうまくいかない。
これだけが、ほしい。これだけがあればいい。いいのに。他のものなんていらないのに。これはガキの理論。結局欲望なんて尽きることを知らない。
でも
それで結構だ。
今日も、寝顔を薄ぼんやりしたなかで見ながら、涙が止まらなくなる。
その深夜、窓の外から西が丘マンションの悪魔がこちらを見ていた。
西が丘マンションの悪魔も、昔きっとそうだったんだよね。
本当はただ一人、最初のあの子がよかったんだよね。それ以外なんて、いらなかった。
でももう手に入らない。
どうか入れてほしい。家に。私。帰ってきたの、ここは寒いから、早く家の中に入れてほしい。
早く生まれ変わって、泰幸の心臓になりたい。こんな風に、泣くこともなくなる。それはきっと楽だ。
西が丘マンションの悪魔も泣いていた。はやく、私たち楽になれるといいよね、私は心の中でそう話しかけた。
gravity
24歳から今まで一途に追いかけてきた人を、10月目標にすきであることをやめま、す。
好きであることをやめるっていう日本語がよくわからないけど
引き合うからには何か意味があった。私にもあったし向こうにもあった。
叶わないなら泡になって消えていいなんてそんなことあるわけない。
だからこれは最後の涙。だ。